お家で始める!子供のマネー教育(スタート編)
今回は、お子様のマネーリテラシー向上のためにお家でできるマネー教育についてお話しします。日頃お客様とお話ししていると自分の子供にも教えてほしいと頼まれることがあります。学校では教えてくれない事ばかりなので家庭で教えるしかないのです。
内容が多いので複数回に分けてお伝えしたいと思います。
そもそもマネー教育なんて必要なの?
なんて思われるかもしれませんが、こういったお金の勉強というのは非常に重要です。欧米では当たり前に行われていますが日本においては逆にお金の話をするのはタブーのように扱われています。
その結果、学校でも教えてもらえず家庭でも教えてもらえないまま社会人になっていきます。そうして大人になった人たちが汗水たらして稼いだお給料を有効に活用できずにいるのが日本の現状です。今後20年30年後においても老後資金が不足すると言われる状況では今小さいお子様が老後を迎える60年70年先はもっと深刻な状況になっているでしょう。そのような状況で効果的に資産形成をすることができないというのは致命的です。しかし子供にお金の話をしようと思っても自分がよくわかっていなかったり何を教えたらいいのかわからないというお話をよく聞きます。
そこで日常の生活の一部としてお金の勉強ができる方法をご紹介します。
マネー教育をすることによるメリット
まずはお金の勉強をすることによるメリットをご紹介します。
- 無駄遣いをしなくなる
- ニュースを確認するようになる
- 働き始めてすぐに資産形成を始めれる
- 親子のコミュニケーションツールになる
簡単に上げるとこのような形でしょうか。
まず、お金の勉強をすることでお金の価値というものを子供がしっかり理解することができます。すると無駄遣いが減りますし、日頃のニュースが株価などお金に関係しているため興味を持ち自分から率先して確認するようになります。もちろん将来自分でお給料をもらうようになれば資産形成を効果的に始めることができます。
といろいろメリットがありますが私が一番のメリットと感じるのは最後の親子のコミュニケーションが増えるというポイントです。マネー教育を続けていくと日々の出来事の何が原因として株価が下がるのか?このお店は将来大きくなるのでは?あの営業戦略は正解なのかどうなのか?と日常のいろいろな場面で親子の議論が巻き起こるようになります。こういった話は、子供・親がそれぞれ自分の考えた自分の意見を話します。普段過程で自分の価値観や意見をぶつけ合うことは少ないと思います。マネー教育をすることによってそれが可能になるのです。
ぜひご家庭でマネー教育を始めてみてください。
まずはじめに
じゃあマネー教育って何をすればいいの?
まずはお金とはどういったものなのかということを教えないといけません。
これは、お金は〇〇年ごろ誕生して~なんてつまらない話ではなく日常の中で教えるのがポイントです。そうでないとお子様も面白くなくて聞いてくれません。
ではお金とはどういったものなのでしょうか?
基本的にはお金は物々交換の代替品です。当然ですがタダでモノをくれたりサービスを提供してくれる人はほとんどいないです。モノやサービスを提供してくれる代わりに対価を要求します。もしお金がないと物々交換ということになります。大昔はこれで済んでいましたが多様化していく社会の中で物々交換では対応できなくなっていったのです。毎回買い物行くのに交換する価値のあるもの持ってくの大変ですよね?お給料お米1000キロとかもらっても困りますよね?その代わりとして登場したのが貨幣です。
これには大きな効果があります。持ち運びが簡単で、尚且つ1万円は1万円の価値と決まっているからです。物々交換だとその物の価値というのは人によって変わります。わかりやすく言うとわらしべ長者のようなイメージです。物の価値が人によって変わるから目の前にある必要なものをそれよりも価値があるものとでも交換するのです。もしわらしべ長者を100円玉でやれば誰も100円より価値があるものは交換しないでしょう。
まずはお子様にこのお金の基本的な部分を伝える必要があります。
このお金の意味や数字の価値を理解していないと欲しいものの本当の価値が理解できません。その結果無駄遣いや必要以上に高価なものを買ってしまったりするのです。
お金の基本(価値)を教える
これにはまずお子様にモノサシを与えるのが重要です。モノサシとは判断基準のことです。これがないと判断ができません。
きっと普段スーパーカーに乗ってる大金持ちからしたら500万円の新車はとても安く見えるでしょう。しかし中古のボロボロの車に乗っている人から見たらそんな車はとても高価に見えます。
これはそれぞれ持っているモノサシが違うからです。新車は500万円という価値から変わっていません。お子様に全社のお金持ちのモノサシを持たせてしまうと分不相応なお金の使い方をしてしまうことになります。(ほんとにお金持ちであれば問題ないかもしれませんが)
まずは欲しいものがあったら自分でお金を得て買うということを教えるのです。少々けち臭く見えるかもしれませんが将来的に考えると絶対にこの方がいいです。なんでも買ってあげるというのは聞こえはいいですが子供は何もしなくても言ったら買ってくれると思ってしまいます。そうなると子供の頭の中では10円のチョコも4万円のニンテンドースイッチも同じになってしまいかねません。
モノサシを与える
モノサシを与える場合、わかりやすいのは労働に対する対価として認識してもらう方法です。例えば「洗い物手伝ってくれたら○○円お小遣いあげる」といった方法です。
これはやっている家庭もあると思います。重要なのはモノサシを与えるために徹底することです。定期的なお小遣いというのは最低限にしてください。厳しいことを言えばなくてもいいと思います。これだけやったらこれだけのお金(価値)がもらえると認識してもらうのが大事です。お手伝いの対価(金額)はご家庭やお子様の年齢によっても変わると思いますが、毎回違う金額にしてはいけません。労働の価値がぶれるということはお子様のモノサシが正確にならないからです。
そして重要なのはその対価ととして得たお金をどのように使うかです。基本的にはおもちゃ等を購入する際にはこのお金を使うようにします。(誕生日などは別として)その時に欲しいもの(1000円)を買うためには○○回洗い物を手伝う必要があるということをお子様に伝えていきます。
モノサシができるとどうなる
モノサシができてくると子供はその労働に対する対価として欲しいものの価値(1000円)が妥当なのかと考えるようになります。もっとほかのお菓子に充てた方が価値があるのではないだろうかとそのうち考えるようになるでしょう。
さらに食料品の買い物やコンビニに出かけたときにでも「このお肉はお手伝い何回分だね」等伝えることができます。日常全てがモノサシの形成の場になるのです。するとそのうち「この前は10回分だったのに、今日は11回分になってるよ?なんで?」といった話が出てくると思います。これはチャンスです!!こんな時に「なんでだろうねぇ?」なんて誤魔化してはいけません。
お金の価値=不変 ではなく
お金の価値≠不変
つまりお金の価値は日々変わっているということを教える大チャンスです。
次回はお金の価値が変わることについてご説明します。
↓応援頂けると嬉しいです↓